
司法書士を目指すほとんどの方が、将来は事務所を開業することを考えていらっしゃることと思います。資格があれば、司法書士開業までのハードルはそれほど高くありません。
開業の際に最も気になることといえば、資金のこと。しかし司法書士の場合、他の業種に比べて非常に低コストで開業できます。絶対必要というコストは司法書士名簿への登録料25,000円だけ。その他に必ず支払う必要がありません。
特に自宅で開業される場合なら、オフィス代がかかりませんし、電話やパソコン等も自宅にあるものを利用できますから、ほとんどお金がかからないのです。開業後成功されて現在は立派な事務所を構えている先生も、最初から自宅開業から始めたというかたが多くいらっしゃいます。
また、司法書士事務所での実務経験が無くても開業可能です。一般的に多いのは事務所に勤務して経験を積んだ後に開業するパターンですが、必須条件ではありません。日本司法書士会連合会が実施している新人研修で必要最低限の常識を学ぶことができるのです。また、わからないことがあれば、「日司連ネット」という司法書士だけが利用できるネット上の会議室で質問ができるのも安心です。
こうしたことから、司法書士の開業は飲食業など他の業種より比較的開業が簡単です。そのため司法書士事務所は年々増えていおり、当然ながら競争が激化しています。
独立開業者むけワンポイントアドバイス
司法書士には受験資格に制限がないため、弁護士のように何年も学校に通う必要がありません。相当な努力を積めば、独学で試験に合格することも不可能ではないのです。これも司法書士が人気な理由のひとつだと思います。
ただ上記で「資格さえあれば・・」と申し上げましたが、司法書士は国家試験のなかでも難易度が高く、まずはこの資格を取るのが非常に大変です。近年、司法書士試験合格率は2.8%前後と非常に低く、法律系の資格で最難関とも言われています。試験範囲が広く専門性も高いため、暗記すべきことの量が膨大なのです。一度目の受験では合格することが出来ず、何年も挑戦する人も少なくありません。
合格するには相当な努力が必要ですから、これから資格取得を目指す方は覚悟を決めて取り組んでくださいね。